〔本記事の執筆について: 構成・文章はAI(LLM)による下書きです。ネタ・実体験・数値の提供はすべてTB-GARAGE運営者本人によるもので、料金は各社公式サイトの表記をそのまま引用しています。未実測箇所は本文中に明記しています。〕
結論から書きます。
「安くLLMを使いたい」だけなら、自前サーバーを組む理由はもうありません。
2026年11月時点、月$10(約1,550円)の定額プランで、オープンウェイトの主要モデルが使えます。電気代だけで月1,584円かかる自前サーバーと、ほぼ同額です。しかも定額プランは、こちらが何もしなくても勝手にメンテナンスされます。
それでも自前を組む理由は、検証環境が手元にあることと、面白さです。この記事は、その線引きを数字で引く記録です。
$10で買うのは、モデルへのアクセスだけではありません。
つまり、自前サーバーで手に入れたかった自由度のうち、ハードウェア以外はほぼ全部揃う。残るのは「オフラインで完結させること」と「モデルそのものを触る自由」だけです。
前提は前回の記事と揃えます(平均100W・22円/kWh・$1=155円)。
| 選択肢 | 実費(月) | 中身 | 主な制約 |
|---|---|---|---|
| 自前サーバー | 1,584円(電気代のみ)+本体代 | 24時間通電、平均100W | 速度は実測次第、常時100W、故障も自分持ち |
| クラウドAPI(従量) | 100円未満(実績) | GLM-5.3-Flash を必要な分だけ | レート制限、モデルの改廃 |
| 定額サブスク | 約1,550円($10) | Command Code GOAT / OpenCode Go | 5時間$20・週$50・月$100の上限、モデルごとに枠が違う |
自前の「本体代」はここに入れていません。中古ワークステーション+GPUを揃えれば数万円〜で、電気代の差額では回収できません(前回の記事で逆算しました)。
「$10で使い放題」ではありません。上限が3段階あります。
| 項目 | 内容(2026-11-02時点の公式表記) |
|---|---|
| 月額 | $10(+決済手数料) |
| 使用上限 | 5時間で$20 / 7日で$50 / 1か月で$100 |
| 目安リクエスト数 | 月 約75,000(モデル構成による) |
| モデル数 | 30以上(オープン中心+一部クローズド) |
| 上限を超えたら | 追加クレジット(実費・繰越可・無期限)にフォールバック。無ければ有料モデルは停止し、無料モデルは動き続ける |
ここで一番大事なのは、月$100は「対象モデルの枠」だということです。公式の表では、モデルごとに月のクレジット枠が違います。
つまり「$10でClaude級を使い倒す」は成立しません。安いオープンモデルを大量に回すためのプランです。ここを誤解すると「思ったより使えない」となります。
比較対象の OpenCode も、Go が$10/月、Go Plus が$40/月です。同じ「$10の壁」に並んでいます。
ここが地味に大きい。GOAT以上のプランにはAPIアクセスが付きます($1のGoプランだけ対象外)。
| エンドポイント | 形式 |
|---|---|
https://api.commandcode.ai/provider/v1/chat/completions | OpenAI Chat Completions |
https://api.commandcode.ai/provider/v1/responses | OpenAI Responses |
https://api.commandcode.ai/provider/v1/messages | Anthropic Messages |
https://api.commandcode.ai/provider/v1/models | モデル一覧(無認証でも200) |
CLIと同じAPIキーで、API利用もプランのクレジットから引かれます。公開モデル一覧は95件(2026-11-02時点で無認証GETで取得、うち上位クローズドはPro以上)。
つまり何が変わるか。「自分のハーネスから好きなモデルを使いたい」という動機は、$10で満たされます。 Hermes Agent でも、自作のエージェントでも、Cline でも Aider でも、OpenAI互換の口を向ければ同じキーで動きます。OpenCode の Go も、公式に「他のクライアントから使える」と書かれています。
「エージェントを自分の環境で自由に回したいから自前サーバーを組む」——その理由は、ここで一つ潰れます。
Hermes Agent の場合、model_aliases にcustomプロバイダとして足すだけです。
model_aliases:
cc-goat:
model: z-ai/glm-5.3-flash
provider: custom
base_url: "https://api.commandcode.ai/provider/v1"
key_env: COMMANDCODE_API_KEY # .env に置く
/model cc-goat で切り替え。ただしこれは従量課金ではなく、プランのクレジットを食います。人間がCLIで対話するのと、APIでエージェントを並列に走らせるのでは消費がまるで違うので、5時間$20の枠に当たる可能性はこちらが高い【要実測: API経由でエージェントを回した場合の1セッションあたり消費】。
もうひとつ、自前では真似しにくい優位があります。作業ごとにモデルを替えられることです。
モデルには得手不得手があります。日本語の文章の呼吸、CSSを破綻なく書く力、表の数値を壊さない保守性。同じ「LLM」でも全然違う。手元のGPU1枚では、VRAMに載るモデルは同時に1つ。切り替えるたびに数GB〜数十GBの入れ替えが発生しますが、APIならモデル名の文字列を変えるだけです。
このブログ自身が、その使い分けで作られています。
| 工程 | 使っているモデル | 理由 |
|---|---|---|
| デザイン(CSS生成) | kimi-k3 | 長いCSSを最後まで崩さず書ける |
| 文章の校正 | mimo-v2.6-pro | 事実と数値を変えずに日本語を整える |
| 掲載可否の判定 | jev-1.13-free | 安価で二値判定に強い |
3つのモデルを1つのキーで叩いています。原価の使い分けもできます。下書きの量産は安いモデル(GLM-5.3 Flash は入力$0.15/出力$0.50 per 1M)、最終稿の推敲だけ高いモデル(Claude Sonnet 5.5 は入力$2.00/出力$10.00 per 1M)に投げる、といった配分です。
同じ原稿(727字・表7行・数値30個)を5モデルに投げ、同一の校正指示で比較しました。計測はOpenCode経由、コストはCommand Codeの公表単価で試算しています。
| モデル | 応答 | 出力文字数 | 出力トークン | 1回の推定コスト | 数値・表の保持 |
|---|---|---|---|---|---|
glm-5.3-flash | 8.2秒 | 734 | 461 | 約0.05円 | 完全一致 |
claude-haiku-5-5 | 7.2秒 | 742 | 1,522 | 約0.13円 | 完全一致 |
mimo-v2.6-pro | 29.7秒 | 729 | 1,393 | 約0.23円 | 完全一致 |
gemini-4-argon | 29.2秒 | 778 | 427 | 約0.83円 | 完全一致 |
kimi-k3 | 117.2秒 | 735 | 4,647 | 約11.12円 | 完全一致 |
CSS生成も同じ5モデルで試しました。要件10項目のチェックは全モデル合格(構文破綻なし、外部アセットなし)。ところが中身を見ると、gemini-4-argon は .card の背景にページ背景と同じ変数を使ってカードが背景に溶ける。kimi-k3 と claude-haiku-5-5 はカードに別の背景色を当てていました。チェックリスト通過と、設計として正しいかは別です。
結論として、「文章が強い/デザインが強い」は指示遵守の採点では差にならない。差になるのは速度・トークン(=コスト)・改変量・細部の設計判断。だからこそ、作業ごとに替える価値がある。
ここは正直に書くと、まだ実測していません【要実測: GOATで5時間上限に到達するまでのリクエスト数・トークン数、使用モデル】。
構造として言えるのは、コーディングエージェントはキャッシュ読みが流量の大半を占めるという点です。公式も「キャッシュを効かせると同じ$20でも回せる量が増える」と書いています。つまり上限の体感は、エージェントの使い方(長いコンテキストを毎回投げるか、差分だけ投げるか)で大きく変わります。
自分の用途で当たるかどうかは、1か月回して記録するのが最短です。当たったら追記します。
前回の実績です。
ブログの下書き50本・150パスを回しても月100円未満でした。定額プランの1,550円より一桁安い。「たくさん使うから定額が得」が成立するのは、月に数千〜万単位のリクエストを投げる場合です。
数字で負けているのに組む理由は、次の3つに集約されます。
このどれも「安く使う」とは別の価値です。逆に、この3つが不要なら、自前サーバーは単なる電気食いの箱です。
そして4つ目の理由が、たぶん一番大きい。電気を食う計算を、自分の手で実測できることです。tokens/s が何で、250Wで回すと何度になり、どのくらい遅いのか。それは記事にもなるし、機材を選ぶ判断にもなります。
実際、前回はここで転びました。中古ワークステーションに Arc A770 を挿して、Resizable BAR に非対応なBIOSで起動ループ。結局その機体は諦めて、別の構成に移しています(詳細は前回の記事へ)。
| 用途 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| ブログ下書き・要約・翻訳 | 従量課金 or 定額 | 月100円〜1,550円で足りる |
| コーディングエージェントを毎日回す | 定額プラン | 従量だと読めない金額になり得る |
| 顧客データ・未公開資料を扱う | 自前 | 外に出さない前提を作れる |
| モデルの挙動を研究する | 自前 | 量子化・パラメータ・速度を触れる |
| とにかく安く済ませたい | 従量課金(無料モデル併用) | 実測で月100円未満 |
/zen/go/v1/chat/completions に5モデル(glm-5.3-flash / mimo-v2.6-pro / kimi-k3 / claude-haiku-5-5 / gemini-4-argon)へ同一プロンプトを同時送信。コストはCommand Code公表単価で試算構成・文章はAI(LLM)による下書きです。ネタ・実体験・数値の提供はTB-GARAGE運営者本人によるもので、料金は各社公式サイトの表記をそのまま引用しています。未実測箇所は本文中に明記しています。
この記事の中古パーツを手放す・買い足すとき、相場の候補は写真1枚から確認できます(アイ・無料/ログイン不要)。